テンプレート法による振幅較正

はじめに

十分に明るいスペクトル線源の自己相関データがあれば、 振幅較正にテンプレート法を用いることが出来ます。 高品質の自己相関データからテンプレートスペクトルデータを作成し、 そのテンプレートデータを他の全ての自己相関データをフィットすることで 振幅較正の解を得ます。 AIPS では タスク ACFIT で実行し、SN テーブルが振幅較正解として得られます。


準備


テンプレート

タスク SPLIT を用いて、自己相関データからテンプレートデータを作成します。 このときの留意点は以下の通りです。 VLBA ユーザーを主対象にした AIPS Cook Book 9章の記載とは必ずしも一致しません のでご注意下さい。


全局全時間

上記のテンプレートデータをフィットするための、 全局全時間の自己相関データを作成します。 テンプレートと同じ様にタスク SPLIT を用います。


開口能率

6.7 GHz メタノールメーザー源によるテンプレート法では、 山口32m鏡の自己相関データでテンプレートを作ることを推奨します。 ACFIT ではテンプレートデータのアンテナの開口能率あるいは DPFU [K/Jy] の値が必要なので、 以下の通り、 6.7 GHz データの山口32m鏡のテンプレートデータ取得時の値をあらかじめ計算しておきます。


Tsys値

Tsys 値を得る方法は、 ANTAB 用の外部読込テキストファイルのシステム雑音パートの作成法 と同じです。


ACFIT実行

ACFITを実行することにより、 振幅較正値が入った SN テーブルが新しく出力されます。