モニター結果
JVNでは日立32m望遠鏡を用いて明るいキャリブレータのモニター観測を行なっています。頻度は原則月1回ですが、天体によってはそれ以上の頻度 になることもあります。
2020/6/10現在の観測天体については下記(1)と(2)の二種類になります。
(1) 単一鏡で見て強度が安定している天体:
3C48, 3C123*, 3C138, 3C147, 3C196, 3C286, 3C295, 3C348*
(*はよく使われる天体)
参照:
Perley and Butler [2017]:
https://iopscience.iop.org/article/10.3847/1538-4365/aa6df9
NRAOのページ:
https://science.nrao.edu/facilities/vla/docs/manuals/oss/performance/fdscale
(2) 単一鏡で強度変動が見られるが、VLBI 観測で最長基線でも分解されない天体:
DA193, NRAO530, OJ287, OT81, 3C345, 3C454.3, 4C39.25
実際に相対較正を行う場合の手順は
1. (1)天体の絶対Fluxを仮定し、単一鏡による強度比から(2)天体のFluxを求める
2. (2)天体とゲインキャリブレータを用いて相対較正を行う
となります。
*(1)天体の絶対FluxについてはVLAなどの長期モニターを参照してください。
データリンク
データは下記リンクからアクセス可能です
注1: 橙、黄、無色で示されたデータについてはリンクのepsファイルを見つつ利用可否を判断してください
注2: 紫および緑色で示されたデータは誤差が大きく非推奨です。
注3: 記載データは開口能率補正を行なっていません。
注4: 2021年1月から8GHz LHCP/6 GHz RHCPを追加しました。
データシートの見方
- HPBWの色分け
HPBW: gauss fit の error と色の対応は
赤:1.0 arcmin 以上
緑:0.6-0.9
オレンジ:0.5
黄色:0.4
無:0.3以下
- Flux Densityの色分け
赤:0.5 Jy 以上
緑:0.4以上0.5未満
オレンジ:0.3 以上0.4未満
黄色:0.2以上0.3未満
無:0.2未満
開口能率補正
振幅較正に利用する際は必要に応じて以下の式で補正を行なってください。
- η(Hitachi, 8 GHz, RHCP) (El) =
1.06 x 10-6 El3 - 1.72 x 10-4El2 + 4.99 x 10-3 El + 0.670 - η(Hitachi, 6 GHz, LHCP) (El) =
7.51 x 10-7 El3 - 1.14 x 10-4 El2 + 2.75 x 10-3 El + 0.718
(EL:アンテナ仰角)
参照: Yonekura et al. 2016, PASJ, 68, 5, 74